仏事について

仏事について

◆仏事はだれのため?

あなたは「死」という言葉から何を感じますか?
これまで先人たちは、人が亡くなるとお通夜や葬儀などの「仏事」を行ってきました。

「仏事」と聞くと、故人の供養のために行う儀式と感じられる方がほとんどかと思います。

あなたにとって大切な方の「死」からは、感謝・後悔・不安といった様々な感情が湧き起こり、自然と手が合わさっているのではないでしょうか。

そして同時に、自分自身のことも尋ねていくのではないでしょうか。
私もいつかは死ぬ。病気にもなる。しかし、それがいつかはわからない。
そのようないのちを生きているという事実を、他人の「死」を通して自分の「死」と向き合い、「生」を生きるきっかけの場が「仏事」です。

「仏事」をつとめるということは、故人のためであり、同時に今を生きる私自身のためでもあるのです。

◆大切な方が亡くなったら

「初めてのことなので、どうしたらいいのかわからない。」
大切な方が亡くなると、突然のことで、その事実を受け止めるまでには時間がかかることでしょう。
しかし、すぐに行わなくてはならないことが沢山あります。

ここでは、大切な方が亡くなられた際に行うお見送りについて、一般な流れを紹介します。

1.生前に行うこと

いのちの終わりを迎える前からできることがあります。
いざ容体が悪化してからでは、冷静な判断ができないこともあるので、準備しておくことをお勧めします。

①心の準備をする。

②親族・関係者に容体を連絡する。

③宗派の確認、お付き合いのあるお寺に連絡する(萬念寺は初めての方も対応しております)。

④葬儀社を選定しておく。

※終活という観点から、エンディングノートを作成しておくとスムーズです。
エンディングノートについて興味のある方は、ご相談ください。

2. 命終後に行うこと

①親族・関係者へ訃報の連絡
参列者の準備を考慮すると、なるべく早いうちに連絡を行うのがよいでしょう。

②お寺・葬儀社へ連絡
事前に連絡をしていただいていると、スムーズに行うことができます。
焦る気持ちになりますが、一呼吸置き、日程等一つ一つ決定していきましょう。

③ご遺体の安置
病院で亡くなられた場合、ご遺体はすぐに移動しなければなりません。
一般的に、ご自宅か葬儀斎場のどちらかが安置場所となります。搬送は葬儀社に手配してもらいます。

④お寺・葬儀社と葬儀内容の決定
お通夜と葬儀・告別式の日程や内容を決めていきます。
喪主や受付など、役割を分担しておくとよいでしょう。
親族の協力があってこその葬儀ですので、丁寧に進めていきましょう。
疑問があれば、その都度確認してください。

⑤臨終勤行(枕経)
ご遺体が安置されましたら、臨終勤行を勤めます。
枕経とも呼ばれ、亡くなった後に枕元で読むお経です。
故人のためだけでなく、残された私たちが「死」と向き合い、受け入れていくための機会となります。

⑥通夜・葬儀
通夜とは、縁のあった人たちが集まって、葬式まで静かに遺骸を見守り、故人を偲ぶのが本旨です。
日ごろ当たり前にしている「生死」の問題を、大切な人の死をとおして、考える時間にしていただきたいです。
葬儀でのお勤めは、棺前勤行・葬場勤行・灰葬勤行・還骨勤行の4つに分かれます。
途中で火葬場に移動して火葬を行うため、一般参列者は棺前勤行と葬場勤行まで見届ける場合が多いです。

・棺前勤行…ご遺体が安置されている場所から、葬儀斎場へ送り出す際に行う勤行。
・葬場勤行…葬儀斎場で行う勤行。  
・灰葬勤行…火葬場で行う勤行。
・還骨勤行…火葬・収骨が終わり、火葬場から戻って行う勤行。

⑦中陰法要
故人が亡くなってから49日の間、7日ごとにお勤めする法要です。
「浄土真宗では、無事成仏できるように供養するといった故人の追善のため
遺族自身が現実を謙虚に受け止め、お念仏と出遇うための機縁となる法要です。
お内仏の近くに中陰檀をしつらえて、お勤めを行います。

【中陰表】

初七日7日目(6日後)
二七日14日目(13日後)
三七日21日目(20日後)
四七日28日目(27日後)
五七日35日目(34日後)
六七日42日目(41日後)
満中陰(七七日)49日目(48日後)

※初七日法要は、葬儀当日の還骨勤行と合わせて行う場合が多いです。
※忌明け法要は、満中陰法要と合わせて行います。

◆萬念寺が行なっている主な法要

・年回忌法要
一般的に法事と呼ばれている、故人の命日に行う法要です。 地域によって慣習が異なりますが、以下の表を参考にしてください。

一周忌亡くなってから1年後(2回目の命日)
三回忌亡くなってから2年後(3回目の命日)
七回忌亡くなってから6年後(7回目の命日)
十三回忌亡くなってから12年後(13回目の命日)
十七回忌亡くなってから16年後(17回目の命日)
二十三回忌亡くなってから22年後(23回目の命日)
二十七回忌亡くなってから26年後(27回目の命日)
三十三回忌亡くなってから32年後(33回目の命日)
三十七回忌亡くなってから36年後(37回目の命日)
四十三回忌亡くなってから42年後(43回目の命日)
四十七回忌亡くなってから46年後(47回目の命日)
五十回忌亡くなってから49年後(50回目の命日)

・祥月命日法要
年回忌法要に当らない年でも、故人の命日は年に一回訪れます。
できる限り家族が集まって、手を合わせるきっかけとしてください。

・月忌法要(月命日)
月命日に行う法要です。
浄土真宗では、仏事をおつとめすることを通して、お念仏が生活の中心となることが願われています。
日常のおつとめこそ大切にしたいです。

・永代経(おひもどき法要)
永代経をあげてくださった方に対して、寺が招いて行う法要です。
漢字では「お紐解き」と書き、お経を取り扱う際、最初に経本が納められた箱の紐をほどくことに由来します。
これから仏弟子(仏教の教えを聞き続ける者)として共に歩んでいきましょう。

・歓喜会法要(盆経)
八月のお盆の時期に行う法要です。
「ご先祖様の霊が帰ってくる」といった考え方は、浄土真宗にはありません。
浄土真宗では、「すべての人は極楽浄土で往生する」とされています。
ですから、お盆の時期には「ご先祖様や故人への感謝」という想いを、「歓喜会」というかたちで手を合わせています。

・彼岸経
彼岸の時期に行う法要です。
彼岸は3月の春分の日を中心とした前後7日間の春彼岸と、9月の秋分の日を中心とした前後7日間の秋彼岸の2回あります。
春分の日と秋分の日は、太陽が真西に沈みます。
仏教では極楽浄土が西方にあるとされているため、沈む太陽が極楽浄土への道を示すということで彼岸の行事が生まれました。
「浄土へ還られたご先祖様や故人」を偲ぶとともに、私たち自身の生活を振り返る大切なときとなります。

・納骨法要
墓地に納骨する際に行う法要です。
納骨の方法は墓地以外にも様々あります。
下記の場所に納骨される場合は、萬念寺へご連絡ください。

・真宗本廟収骨(本山)

・大谷祖廟納骨(親鸞聖人のお墓所)

・東別院預骨

・墓開き/墓じまい法要
初めてお墓を建立、あるいはお墓を解体撤去する際に行う法要です。

◆墓地について
現在萬念寺には約160基の墓地が建立されています。
新たにお墓を検討されている方は、一度ご連絡ください。

・仏壇開き/仏壇じまい法要
自宅へ新しい仏壇の設置や移動、あるいは仏壇を処分する際に行う法要です。


法要についての詳細や、その他の法要をご希望の方は、お気軽にご連絡ください